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2010年3月18日 (木)

中古住宅購入の相談~建築基準法の変遷

中古住宅の購入の相談というのもたまにあります。

先日、ご近所の子どもつながりの方から、連絡がありました。

なんでも平成9年築の木造3階建てで、1階は車が停められるようになっていて、

敷地14.5坪、建物延べ24坪。

ムムっ、この情報だけでも想像力が膨らんでしまいます。。。

中古住宅を大きな目で見た時、その当時の基準や情勢などをみておく必要があります。

建築基準法の変遷をざっくり記してみます。

●昭和34年(1959)改正

 防火規定の強化、木造住宅の壁量規定の強化(といっても今と比べると…)、

 耐力壁の必要長さや壁の種類・倍率が改定

●昭和46年(1971)施行令改正(1968十勝沖地震より)

 鉄筋コンクリート造の柱のせん断補強筋の強化

 木造住宅基礎は、(無筋)コンクリートまたは鉄筋コンクリートの布基礎

 風圧力に対する見付け面積に応じた壁量規定の新設

●昭和56年(1981)施行令大改正・新耐震設計基準(1978宮城県沖地震より)

 現行の新耐震基準となる。

 木造住宅では、壁量規定の見直し、石膏ボード等の面材耐力壁の追加、壁種類・倍率の改定

(一般に、鉄筋コンクリート造、鉄骨、木造ともに、この年以前と以降の違いが大きいとされています。)

●昭和62年(1987)緩和改正

 準防火地域内(一般市街地の多くはコレ)の木造3階建て住宅が解禁

●平成7年(1995)一部改正・耐震改修促進法整備(1995阪神淡路大震災より)

 木造住宅の接合金物等の推奨

 昭和56年以前の建物の耐震診断整備化

●平成12年(2000)法改正

 木造住宅においても地盤調査が事実上義務化、継手・仕口等の仕様の特定化、耐力壁配置のバランス計算

と、構造や防火的な変遷はこんな感じになろうかと思います。

昭和62年以降の緩和間もない市街地での木造3階建ては、ちょうどバブル経済絶頂期と時を同じにし、

土地有効活用・経済優先とした側面が強かったといえます。

当初は建設ラッシュで建材も入手困難で、素人職人が大勢登場しドタバタ造り売りしていた時期です。

昭和63から平成12年改正までの木造3階建ての造り方の質は、正直、残念なものが多いと実感します。

欠陥住宅などと言われるケースが大きく取り上げられるのもこの頃からです。

基準の周知が非常にあいまいで、その多くが勝手な判断や解釈で、あるいは無知なまま試行錯誤していてばらつきが激しいのです。。。

特に、建売などで監理者にチェックされない現場や、役所の中間検査導入もまだ無かった時代とも重なって、ほとんど野放しに造られてしまっているものが少なくないのです。。。

(もちろんしっかりしたものもあると思いますが)

そんな実状から、平成12年の告示改正が生まれたといえます。

つまり、平成12年以前の木造3階住宅で、建売タイプの中古は、正直なところ、今の基準や考え方から見たら、ちょっと。。。と。。。まず心配に思ってしまうのです。

実際そのような3階建て住宅をこれまでも見てきました。平成12年以降の比較的新しい3階でも、未熟施工は結構あるくらいなのです。。。

気にしたいポイントとしては、

新耐震基準の前か後か

木造3階については平成12年の前か後か

それと「検査済証」がきちっと保管されていて、実際もその通りの建物のまま維持されているか。

といったところをまずはアドバイスしたりしています。

もっと書ききれないくらいいろいろポイントはあるんですけどね。

by S.小野

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 設計の仕事」カテゴリの記事

コメント

この繰り返された基準改正の数々で既存不適格物件はまだしも
理解不足からくる欠陥住宅の多さは本当に驚きです
私も以前、鑑定業務の補助でお伺いした住宅はひどいものでした
いろんな相談に対応していく為にこういった遍歴をまとめるのも大事な設計者の仕事ですね
中古住宅の売買のときは仲介業者の知識の有無でもだいぶ内容が変わってきているそうです
一人でも多くの方に良質な住宅が渡るようにがんばってください

平成10年の中間検査義務化というのも木3住宅にとっては、多少改善されてきたか…。というのもちいさなところではありますけれど。。。
でも見てきた木3はH9年築、注文住宅で、検査済証なし。。。
まさに注文のつくりで、キッチン等の備品や、室内無垢建具など、また、盛大な小屋裏収納なども、、、
随所にこだわりがある仕様となっていましたが、そんな中、まさにこだわったと思われる真壁和室がありました。。。
階段も仕様もそうでしたが、準耐火構造仕様になっていないのです。。。

居住中の内覧とのことでしたから、床下や天井裏等はチェックできず。。。
状況を冷静にお伝えしましたが、購入するか否かは、自己判断してくださいね。ということになりますね。
場所も悪くないし、見た目の仕様も悪くないので、案外さっと契約者が決まってしまうかも…とも思いました。
中古売買に際して、住み手である売主もそうしたことを知らないし(あるいは黙っているし)、扱う不動産屋も、知らず(知る努力をしない)に流されていく、ここに課題がありますよね。
仲介する不動産屋さんに、例えばその物件の合法性(非合法性の指摘も含め)を証明する建築士の文書を義務づけるってのはどうなのでしょうか?不良物件問題の解決にならないかな…。

ふたたびのコメントご容赦下さい
仲介する不動産屋さんに、例えばその物件の合法性(非合法性の指摘も含め)を証明する建築士の文書を義務づけ>
これはあってもいいと思います
全ての物件とはいかないのでしょうが、検査済みが無いとか・・、完成後形状が変わっているものとか・・・
原則として完成時の概要(副本)と違う場合は、第三者鑑定は義務でも良いと思います
鑑定書が無ければ売買できないのではなく、価値が低くなるといった付加条件をつけて購入者、売主の「知る権利」「伝える義務」は最低限担保したいものです
問題があるのを知った上で安価で購入することになればそれは消費者責任になることも可能です
このようなシステムが出来て初めて欠陥住宅をつかまされたという被害者は減るのではないでしょうか
以前、私が調査した物件は、準耐火構造でもなければ、どういうわけか2×4もどき(しかも現場成作パネル)であり釘ピッチも不足していて、なぜか筋交いが入っているという代物・・
ニュータイプ??と疑ったぐらいです(^^ゞ
結果としては、契約解除までもっていきその建物は多棟現場の建売だったこともあり周囲の家も訴えを起し大騒ぎになったものでした・・・
こういった例は繰り返してはならないので何か動きをしなくてはならないですね

まずは地元の不動産屋さんと自主的な鑑定書(調査書)付き中古住宅なんてことで動けると有意義なんですが・・・

やんごさん、まさにそうあるべきだと思うんですよ。
ただ、不動産屋さんも、自主的にそこをまじめにやりはじめたら、当面、お客さんがつかなくなる恐れもありますよね。
あそこに仲介頼んだら、余計なことして安くされるぞ、的に…。頼まれにくくなったりして。。。
当面といったのは、逆にそれが売りにもなる側面を持っているので、きちっと管理されていた方からの依頼が集中し、それを望む購入者がチェックするという流れをつくることも可能ではないかとも思えます。価格競争でなく、より安心安全な需要と供給システムとして。。。
でもそこらあたりは、やはり政策面でメスを入れていかないと、一般化しにくいでしょうね。流通させてなんぼの商売なのでしょうから。

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