茅葺きの民家-その2
川崎区内でも塩浜は、古民家の宝庫のようなまちです。
関東大震災を逃れかつ、終戦前の川崎大空襲の被害を逃れた地域であったこともあるかもしれません。
しかし、用途地域は、全域「準工業地域」です。。。工場とアパートと古民家という一風変わった景観を成している地域とも言えると思います。
その中で最も歴史があり、現存する古民家がこちらです。
まずは、「川崎の民家」(財)川崎市文化財団からの抜粋から、
海寄り地域なので、焚き場は母屋と切り離していたため、寄棟となっている。
現在の街並みからの景色は、こんな感じです。
茅の上からだと思いますが、銅版瓦で化粧してあります。
それでも、存在感は充分です。
下屋のような土間庇はかつてのままの瓦の様子が見られます。
この左奥に藏の屋根の妻部分が塀越しにちらりと見えました。
門構えからしても格式の高さが理解できます。
この門をくぐって右にわりと新しい、今風のアパートが建っていて、自転車やバイクがとまっていました。
ということはアパート住人は毎日この門をくぐって出入りしてるのか~
なかなかいいかも…と思いました。(笑)
茅葺きの姿は見られず残念ではありますが、全体としてすごく良く手入れされていることがわかります。
塩浜にこうした古民家が数多く残っていますが、地元にこれらのお住まいの手入れをしっかりしていける職人さんが育っているのだろうかと、心配になりました。
と同時に、区内のしかも隣町のような地域のことなのに、そうしたことに関わっている職人さんとまだまだ出会えていない、自分の存在の未熟さにふがいない思いさえします。。。
地域にとっても大切なお住いであることは、地域景観一つとっても明らかですね。
by S.小野
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