最近の建設コストと坪単価と働き方
最近、正直、新築・建替えにて、なかなか設計委託に至らない…。
建て主様で、複数の会社で比較されているのは、これまでも良くあることでしたが…。
聞いてみると、
競合会社は、これまで建売専門だったがローコストオーダー住宅を売りにしだした、
新規参入の施工会社が多いようです。
オー〇ンハウスなどもそのカテゴリーに入るかな。坪単価60~80万円くらいの触れ込みです。
5~6年前だと、そのくらいの額でお引き渡し出来ていましたが、
ウッドショック以降、コロナショック、ロシア問題を経て、高止まりの物価高…、
かつ、最低賃金の引上げや職人・技術者の不足、生産量の減少、働き方改革などの労働時間短縮の影響他…、
基準法改正による仕様グレードの引上げなども重なり…、
施工者の見積りは相対的に上がっています。
規模や施工条件にもよりますが、
このところはきちんとした仕事をしてくれる施工者さんへ見積もり依頼をすると、
仮に木造2階建て30坪程度のもので、坪単価100~120万ほどで出てきます。
いろんな施工者さんにヒヤリングしていますが、やはり同様です。
これでは、前出のような会社とは比較にならない…。
(前出のような会社の坪単価は、除外されている内容もあり、
ズルい提示のためそもそも比較にならないことが多いです…)
それでも、なぜ今低コストで対応できているのか?という事です。
(最後には追加等々で結局変わらない工事費になってしまっている実態もあるのだが…)
建設資材の購入に大差がない中で、何を削っているのか?という事です。
CM広報等経費の削減、設計標準・簡素化の他、人件費の削減、工期の短縮などが考えられますが、
やはり、いかに「人」に掛けるコストを削減し、素早く完工させるかというところが大きいのです。
おそらく、各職は赤字覚悟で時代とは逆行した働き方を強いられているものと想像します…。
私は、設計委託に至らなかった際、
わからないことがあったら納得のいくまで説明を求めながら進めていってくださいね。気を付けて…!
とお伝えしています。
このいびつな建設コスト二極化が、いつまで続くのか…、
果たして、欠陥住宅の相談などで再会しないことを祈るのみです…。
みなさまも気を付けてくださいね。
S.Ono
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